君の味に落とされて。
「ダサ子ちゃんが起きた」
ひょい、と先生の後ろから顔を覗かせたのは…玲於先輩。
「玲於先輩!?なんでここに…」
「俺はいつも通りサボり」
「こら真宮くん」
サボりなんだ先輩。
というか、鼻…ガーゼなんか貼ってるの見られた…。
しかもなんでか怪我の理由を知ってるみたいだし。
「いーじゃん先生。もう6時間目も終わるし、こいつ送って帰るよ」
え、もう6時間目終わっちゃうの?
あたしどれだけ寝てたのよ…
「まったく…真宮くん、今日の授業5時間目しか出てないし。
佐倉さんを送ってくれるのはありがたいけど」
先生は、ため息をついて呆れながらもなぜかあたしを送ることに同意している。
「あたし…一人で帰れますよ?」
「いーんだよ。どうするの、なんか飛んできて今度は大事故になったりしたら」
それは…ないと思うんだけどな…。