君の味に落とされて。
確かに振りで近くなることはあったけどこんなに密着するのはない!
「…手、繋いでたし」
「せ、先輩?」
「なんでもねぇ。で、森と付き合ってんの?」
突然のその質問に、へ、と間抜けな声を出してしまった。
「えと、森くんはただの友達で…、一緒に出ることになったから、ちょっと話すようになった…感じ…です?」
「ふーん…」
な、なんでそんなこと聞くんだろう。
あと、さっきから息が耳とか頬っぺたとかにかかってもうどうしたらいいかわからない。
「じゃ、夜は空いてんのか?」
「夜…?」
夜…夜…って、
「後夜祭?ですか?」
「まぁそんな感じ」