君の味に落とされて。
「なにそれどっち」
「会います」
あたしがそういうと、先輩はふっと口元に笑みを浮かべた。
「じゃ、片付け終わったら迎えにいく。絶対待ってろよ」
「はいっ」
先輩と、後夜祭。
なんだかドキドキとわくわくだ。
それから先輩はすぐにあたしを解放してくれて、また校舎の方に戻ることにした。
周りの人数が増えてくる前に、玲於先輩と手を振って別れた。
また玲於先輩ファンの人になにか言われたらやだから、よかった。
…もしかして玲於先輩、それを考えてくれたのかな。
まさかね、気づくわけないよねそんなこと。
とりあえず靴を履き替えて教室に戻ろうかな。
たぶん唯も教室にいるだろうし…。