君だけに贈るラブソング
「…………」
熱いシャワーを浴びながらたくさんのことを考える。
これから、本当にここに住むの……?
あの人と、ふたりで?
それはすごく申し訳ないし、ありえない話だけど、じゃあ叔父さんや叔母さんたちと暮らしたいかと聞かれたら答えられない。
それならここで、あの人と暮らした方がマシ。
……あぁ、なんか。
色んなことがいっぺんにありすぎて目が回る。
ーーコンコン。
ノックされたドアにビックリして肩を揺らす。
振り返ると磨りガラス越しにいる春人が目に入った。
ドキドキッ!
「着替えとタオル置いとく」
「う、うん……!」
私の返答を聞いていなくなる影。
それでも尚、胸の動悸がおさまらない。
ハァ……。
春人と生活してたら疲れそう。
無表情なのに、ムダにイケメンだし。