君だけに贈るラブソング
お風呂からあがると用意されていた春人のであろうTシャツとジャージとパーカーを羽織る。
……あったかい。
「春人?」
リビングに戻ると春人の姿がなく、奥の部屋をのぞくとヘッドホンをした春人が机のパソコンとその前に置いてあるキーボードとなにやら作業をしていた。
……なにやってんだろう。
「…………」
作曲……かな?
よくわかんないけど、多分そんな感じ。
邪魔しないようにしよ。
そう思ってリビングに行き、ぬるくなったココアを手にした。
それから一時間ぐらいして、再び部屋の中へ入る。
まだやってるよ……。
夢中になっている春人の背中を見ながら近くにあったベッドに背中をあずけた体勢で座った。
音楽が、本当に好きなんだなぁ……。
今度好きなアーティストとか聞いてみよっと。