君だけに贈るラブソング
無限に広がってたはずの未来が、突然奪われるなんて、きっと誰も予想してなかった。
明日は当たり前に来ると、私も、お姉ちゃんも思ってた。
世界は……残酷だね。
***
「ごちそうさまでしたっ!」
「……ごちそうさまでした」
チゲ鍋をたらふく食べ終えた私たち。
夜の7時半。
ふたりで食べ終えた食器を流しに運び、食器を洗った。
春人がスポンジでお皿を洗って、私が洗い終わったお皿を布巾で拭きあげる。
きっとこうしてやった方が早く終わる。
「あ、この人!」
「……?」
対面式のキッチンの目線の先にあるテレビを見ながら私は続ける。
「最近有名だよね。作詞作曲やってるんでしょ?私この人のつくる歌好きだよ」
小林連太郎(こばやしれんたろう)……っていうんだよね。
最近いろんなテレビ番組で見る。