君だけに贈るラブソング



もう夜の11時もまわってるのに。



「……気をつけてね」


「ん……寝てていいから」



玄関まで見送る。
ドアを開けると冷たい風が私の身体を震えさせた。


そして閉められた扉にリビングまで引き返す。


春人がいないだけで、こんなに寂しく感じるのはなんでなんだろう。


急に落ち着かなくなる。


テレビをつけてても、集中できないし。


胸が締めつけられたように痛む。


……ひとりぼっちは、怖い。



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