嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚125

「東宮におなりかというお立場であられるのに」
「明石の血かもしれぬ、あの一途さは」

お二人の行く末を危ぶむ天空の源氏と柏木でした。

その日は事前に連絡がありましたので準備は万端
整っています。

前回の突然の訪れの時のように、
物忌みのための方違えと皆に心得させてあります。
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