嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚129

「いえいえ、非常識な匂宮が悪いのです。人の恋路に
割って入るなんてもってのほか」

「あまりに薫がかしこぶって鼻につくからじゃろうな」
源氏と柏木のお二人は天空で大きく溜息をついておられます。

さて亡骸は見つからないまま入水というと世間体がことさら
悪くなりますので
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