嵯峨野夢譚(さがのむたん)

嵯峨野夢譚67

「父上ーっ!父上ーっ!」
鋭い男の子の叫び声が聞こえます。老いたる源氏はまさに死に
かけておりました。その時冥府から呼び戻されましたが。
肉体がありません。

「これはどうしたことか」
と迷っているうちに、
「あの声は薫?」
と気づかれました。
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