天紅〜伝説の2人〜
「だから、学校通って?」
『なに言ってんの?行かなくても良いって言ったのは親父だろ?今更なに?』
「んー体育祭に文化祭、修学旅行!さらには恋愛!俺はそれを高校で楽しんだ!だからお前にも」
『そんなの必要ない』
親父の言葉を遮るように言う。
しかしそんな事御構い無しだ。
「は?行くんだよ。手続き済みだ」
『何勝手なことしてんだよ!!』
「…あ゛誰にそんな口聞いてんだ」
『雅樹いないの!?ねぇ助けて』
「雅樹様は今ロンドンです」
『...』
この場を救ってくれそうな兄が居ないとなると私の打つ手はない。
不本意だがこの親父に従うしかない。
きっと兄が加勢してくれてもこの大魔王には勝てない。