『笑って?』『大丈夫…一人じゃないよ』
やっぱり、つらいな~
「梨琉!いつも助けてくれて
ありがとう」
亜香里に何も話さないのは
だけど、もう少し待ってて
「ううん、気にしないで」
「本当に感謝しきれないよ~」
「土日迎えに行くから準備しといてね」
「うん!楽しみ~」
「普通土日って恋人と一緒に
過ごす日なのよ?
なのに何で遊ぶ約束してんのよ」
「なんでそんなにイラついてんの?」
「あんたっ!
奏と付き合ってるのに
何で約束してるの?
奏が可愛そうじゃない」
「勝手に同情される方が
かわいそうだと思うけど?
っていうか、関係ないよね?」
「関係あるわよ、
別れなさいよ…奏と」
「別に別れるのはいいけどさ」
「あんた…サイテー」
「サイテーとかどうでもいい
別れようが別れまいが
お構いなしに
ベッタリだったんだから
別れても別れなくても関係ないよね?」
「関係あるわよ
付き合ったままだったら
私が奪ったみたいじゃない」
「へぇ~そんなの気にしてたんだ
そんなの気にしないと思ったのに」
「なっ」
「私と冴崎が別れたら
付き合えるって
思ってるってことは
随分な自信をもってるんだね」
「当たり前でしょっ
奏にこんなに似合う女
他にはいないわよ!」
「へぇ~それで振られたら
すっごい恥ずかしいね
影でみんなに笑われるんじゃない?」
「なに言ってるの?
振られるわけないじゃない
仮に振られたとしても
誰も笑わないわよ」
「へぇ~じゃあ期待しとくよ
振られる方に」
「いっ行くわよ!」
「逝ってらっしゃ~い」
「逝ってって怖いから」
「あ~ごめん亜香里
ついついあの人
からかいたくなって」
「からかうにも限度があるでしょ」
「ごめんごめん」
「怒らせたくないトップ1
だよね梨琉って」
「うん、言い返せないもん」
「でも怒らせなかったら
安全だよ
冴崎って本当に罪な男だよね」
「うんうん」