『笑って?』『大丈夫…一人じゃないよ』


「そろそろ__した方が
身のためですよ、冴沼さん」

「分かってます
…分かってるんです…ちゃんと」

「また来て下さい
今度は良い返事期待してます」

「ありがとうございます(ペコッ」

困ったなぁ~
もう時間ないか~

もう亜香里と
一緒にいれないのかな

もうみんなと笑えないのかな

もう……冴崎の事見れないのかな?

…仕方ないよね
その結果を望んだのは私なんだから

「梨琉?」

「こんなとこで何してるの?」

「もしかして梨琉
どこか怪我したの?」

「は?マジかよ
…どこが痛いんだ?」

「…お母さんのお見舞いだよ~」

「びっくりさせないでよ~」

「ごめんごめん」

「マジ焦った~」

「私でそんなに焦ってたら
この先不安だね~」

「は?何で?」

「子供できたら、
親バカになるかもね~」

「大丈夫
…私がず~と側にいるから」

「彼女にこんなこと言わせていいの?」

「……大人になったらこいつに
プロポーズするから
その時に最高の言葉をプレゼント
するから……こいつに負けないぐらい
すごい言葉言うから……
だから好きなだけ言わせて……
最後に俺がこいつを泣かす」

「どんどん意味分からなくなってるよ」

「とっとりあえず今だけだ
こいつが余裕でいられるのは
……いつか
余裕でいられなくなるぐらい
俺のことで頭いっぱいに
してやる」

「それを私の前で言うのは
おかしいと思うんだけど」

「梨っ梨琉…好きにならないでね
梨琉が好きになったら
勝ち目なくなる」

「安心して~
私が好きになることはないし
仮に好きになったとしても
付き合うことは一生ない!」

「本当に?」

「さっきプロポーズするって
約束してくれたじゃ~ん
約束破るほど薄情な男なの?」

「ううん」

「じゃあ私帰るね~明日早いし」

「どこ行くの?」

「帰ってきてからのお楽しみ~」

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