First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
「あー、コータ。でもその子、彼氏いるから狙っても無駄だよ」

するとコータは真っ赤になって、

「そんなんじゃないって。やだなぁ、紅姉さん」
姉さんと呼ばれて紅はむすっとして、

「なんでいろはが呼び捨てなのに私が姉さんなのよ。夜の女みたいじゃん」

ノブはそれを聞いて大爆笑していた。


ファミレスで2時間くらい時間をつぶした。

それからノブの提案でカラオケに行くことになった。

離してるうちに、だんだんと打ち解けていき、ノブと紅は気が合うらしく、二人で盛り上がっていた。

一方私とコータの間にはなんとなく、気まずい空気が流れていた。

「あ、あのさ」

コータが口を開く。

「うん??」

慌ててコータのほうを見る。

「いろはの、彼氏って何?」

彼氏って、何?

それは彼氏の意味を聞いているのだろうか。

多分一生懸命話題を探した挙げ句の質問なのだろうけれど、意味がわからず、思わず吹き出してしまった。

プッ。

コータはそれを聞いて、
「何か、俺変なこと言った???」

自分が言った変な日本語にもきづいていないくらい、どうやら緊張しているようだ。
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