First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
四角く切り取られた窓から見える空は限りない闇で。
私は恐怖でずっと春雪の名前を呼び続けた。
ハル、ハル、ハル。
怖いよ、早く、来て。
私が涙と鼻水を腕で拭いながら、布団の中で丸まっていると、玄関のドアを激しく叩く音が聞こえた。
ハルだ。
私は直感でそう思った。
布団の中から飛び出し、階段を駆け下りる。
玄関へ直行した。
ドンドンドン。
激しく打ち鳴らす音が雷と一緒に黒い空に吸い込まれていく。
私は急いでドアを開けた。
「いろはっ!」
私が春雪に抱きつくのと春雪が私の名前を呼ぶのは同時だった。
「ハル…」
私は泣きじゃくりながら春雪の胸に顔をうずめた。
「ハル、ハル、ハル。怖かったよぉー!!!!」
春雪はずぶぬれのまま私を抱きしめた。
玄関先には春雪が差してきた傘が開いたまま転がっている。
「ハル、車で来たんじゃないの?」
「ああ、車で途中まできたんだけど、この近所に止めておくと、俺が来たことがばれちゃうだろ」
「うん」
「だから途中の公園に乗り捨ててきた」
私は春雪の背中に腕を回して、自分のほうへ引き寄せた。
私は恐怖でずっと春雪の名前を呼び続けた。
ハル、ハル、ハル。
怖いよ、早く、来て。
私が涙と鼻水を腕で拭いながら、布団の中で丸まっていると、玄関のドアを激しく叩く音が聞こえた。
ハルだ。
私は直感でそう思った。
布団の中から飛び出し、階段を駆け下りる。
玄関へ直行した。
ドンドンドン。
激しく打ち鳴らす音が雷と一緒に黒い空に吸い込まれていく。
私は急いでドアを開けた。
「いろはっ!」
私が春雪に抱きつくのと春雪が私の名前を呼ぶのは同時だった。
「ハル…」
私は泣きじゃくりながら春雪の胸に顔をうずめた。
「ハル、ハル、ハル。怖かったよぉー!!!!」
春雪はずぶぬれのまま私を抱きしめた。
玄関先には春雪が差してきた傘が開いたまま転がっている。
「ハル、車で来たんじゃないの?」
「ああ、車で途中まできたんだけど、この近所に止めておくと、俺が来たことがばれちゃうだろ」
「うん」
「だから途中の公園に乗り捨ててきた」
私は春雪の背中に腕を回して、自分のほうへ引き寄せた。