First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
「じゃ、次は井上先生の自己紹介をお願いします」
岩沢は教卓から降りて、井上先生に場所を譲った。
クラスの女子たちがごくりと唾を飲み込む音がそろった。
「えー、井上春雪です。春の雪、と書いてはるゆきです。みなさんと1年間、楽しい思い出を作っていけたら、と思います」
岩沢の時には起こらなかった拍手が沸き起こった。
井上先生は頭をぺこっと下げると、一歩退いた。
「井上先生はまだ学校に来たばかりで、学校のことをよく知らないからこれから決める学級委員長になった奴は学校を案内してやってくれ」
女子の目が急に輝きだした。
私も、少し立候補してみようかな、と思った。
学級委員長を決めることになった。
立候補した女子はほとんどクラスの女子の数と一緒だった。
紅と私だけはつまらなそうにして、手を挙げなかった。
あまりに立候補者が多いので、岩沢は、
「よし、じゃあ、公平にこの中で今日が誕生日の奴が学級委員長な」
どよめきが起こった。
「私、来週だぁー!!」
「私なんて半年も先だよ?!」
「今日が誕生日の奴、いないかー?」
すると紅が叫んだ。
「黒川さん、今日が誕生日でーす」
岩沢は教卓から降りて、井上先生に場所を譲った。
クラスの女子たちがごくりと唾を飲み込む音がそろった。
「えー、井上春雪です。春の雪、と書いてはるゆきです。みなさんと1年間、楽しい思い出を作っていけたら、と思います」
岩沢の時には起こらなかった拍手が沸き起こった。
井上先生は頭をぺこっと下げると、一歩退いた。
「井上先生はまだ学校に来たばかりで、学校のことをよく知らないからこれから決める学級委員長になった奴は学校を案内してやってくれ」
女子の目が急に輝きだした。
私も、少し立候補してみようかな、と思った。
学級委員長を決めることになった。
立候補した女子はほとんどクラスの女子の数と一緒だった。
紅と私だけはつまらなそうにして、手を挙げなかった。
あまりに立候補者が多いので、岩沢は、
「よし、じゃあ、公平にこの中で今日が誕生日の奴が学級委員長な」
どよめきが起こった。
「私、来週だぁー!!」
「私なんて半年も先だよ?!」
「今日が誕生日の奴、いないかー?」
すると紅が叫んだ。
「黒川さん、今日が誕生日でーす」