First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
母親も同調して笑う。
春雪はニコニコ笑いながら、
「いろはさんは素直ないい子ですよ」
春雪…味方してくれるんだ。
「今度学級委員長に選ばれましたしね」
春雪は、「なっ」と私に向かって同意を求めた。
私は、黙って頭をこくっと縦に振った。
「うそっ、いろはが?」
かずは姉ちゃんが馬鹿にしたように言う。
早くこんな苦しい食事の時間が終わればいいのに。
私は食事を先に済ませると、
「私、宿題が残ってるから」
と席を立った。
階段を泣きながら上がっていると、後ろから手を引っ張られた。
誰?もう放っておいてよ。
私は苛立ち気味に振り返る。
「いろは、さんだったよね、名前」
春雪は私の手をぎゅっと握りながら問いかけた。
私はますます涙がこみ上げてきた。
お願い、春雪。
私のことを思いだしてよ。
ずっと、ずっと大好きだった、私だけの春雪。
「家族の言うことなんて気にするんじゃない。君はちゃんと価値ある人間なんだから」
「先生…」
私は抱きつきたい気持ちだった。
子供の頃のように春雪に飛びついて、頭をくしゃくしゃにして欲しい。
でもその気持ちはぎゅっとこらえた。
春雪はニコニコ笑いながら、
「いろはさんは素直ないい子ですよ」
春雪…味方してくれるんだ。
「今度学級委員長に選ばれましたしね」
春雪は、「なっ」と私に向かって同意を求めた。
私は、黙って頭をこくっと縦に振った。
「うそっ、いろはが?」
かずは姉ちゃんが馬鹿にしたように言う。
早くこんな苦しい食事の時間が終わればいいのに。
私は食事を先に済ませると、
「私、宿題が残ってるから」
と席を立った。
階段を泣きながら上がっていると、後ろから手を引っ張られた。
誰?もう放っておいてよ。
私は苛立ち気味に振り返る。
「いろは、さんだったよね、名前」
春雪は私の手をぎゅっと握りながら問いかけた。
私はますます涙がこみ上げてきた。
お願い、春雪。
私のことを思いだしてよ。
ずっと、ずっと大好きだった、私だけの春雪。
「家族の言うことなんて気にするんじゃない。君はちゃんと価値ある人間なんだから」
「先生…」
私は抱きつきたい気持ちだった。
子供の頃のように春雪に飛びついて、頭をくしゃくしゃにして欲しい。
でもその気持ちはぎゅっとこらえた。