First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
春雪はグレーのスーツを着て、手には鞄を持っていた。
「先生、今から職員室に行こうと思ってたんですけど」
すると、春雪は、にこっと笑い、
「案内してくれなくてもいいよ。もう自分で歩いたから」
「でも、岩沢先生に言われたんです」
「まぁ、それは適当に僕が話しておくよ」
そういうと、春雪は手招きをした。
私は首をかしげてから、近寄っていった。
「なんですか」
思わず声が裏返る。
春雪はいたずらっ子のような笑みを浮かべて、
「ちょっと行きたいところがあるんだ。付き合ってくれない?」
私は、餌を前にして喜びながら尻尾を振る、犬みたいだったと思う。
「まぁ、本当は教師がこういうことしたらいけないんだろうけど、もうすぐ兄妹になるんだし、別にいいよな」
胸がきゅんとなる。
もうすぐ、兄妹になる。
それは永遠に恋人という関係にはなれないことを意味する。
私は、春雪が、好きなの。
兄妹になんてならなくていい。
ただ、あなたに愛して欲しいだけなんだ。
でもそんな私の心を春雪は知るわけもなく、春雪は私に荷物をまとめるように言い、私たちは歩き出した。
「先生、今から職員室に行こうと思ってたんですけど」
すると、春雪は、にこっと笑い、
「案内してくれなくてもいいよ。もう自分で歩いたから」
「でも、岩沢先生に言われたんです」
「まぁ、それは適当に僕が話しておくよ」
そういうと、春雪は手招きをした。
私は首をかしげてから、近寄っていった。
「なんですか」
思わず声が裏返る。
春雪はいたずらっ子のような笑みを浮かべて、
「ちょっと行きたいところがあるんだ。付き合ってくれない?」
私は、餌を前にして喜びながら尻尾を振る、犬みたいだったと思う。
「まぁ、本当は教師がこういうことしたらいけないんだろうけど、もうすぐ兄妹になるんだし、別にいいよな」
胸がきゅんとなる。
もうすぐ、兄妹になる。
それは永遠に恋人という関係にはなれないことを意味する。
私は、春雪が、好きなの。
兄妹になんてならなくていい。
ただ、あなたに愛して欲しいだけなんだ。
でもそんな私の心を春雪は知るわけもなく、春雪は私に荷物をまとめるように言い、私たちは歩き出した。