First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
Chap♪5 幸せな日々
ジリジリジリジリ。

耳をつんざくような大きな音が部屋中に響いた。
私はベッドからサイドテーブルに手を伸ばし、目覚まし時計を止めた。

ふぅ、朝はやっぱり苦手だな。

私は布団をベリッとはがし、ベッドから降りると、大きく伸びをした。

今日は日曜日。

春雪とお互いの気持ちを確認しあったあの日から、早くも3週間が経っていた。

制服は冬服から夏服に変わり、外を歩くときの日差しも暑いくらいの毎日だった。

来週はゴールデンウイーク。

私たち家族は春雪の運転する車で、貸別荘に行くことになっている。

あの翌日から、私と春雪は学校ではなるべく話さないようにしている。

それでもメールと電話は毎日欠かさずしていたし、誰もいない図書室で2回目のキスをしたりした。

紅は私と春雪の恋に協力的で、自分のことそっちのけで色々気遣ってくれる。


私はこの日、貸別荘に行くときに買うものをあきは姉ちゃんと春雪と、春雪の運転する車で買いに出かけた。

近くの大型ショッピングセンターだ。

春雪は車を持っているけれど、学校には運転してこない。

愛車が生徒にキズモノにされたらいやだから、とまるで子供のように無邪気に言った。
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