First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜

S1 中間テスト

春雪と紅の3人でかぎを探した日から、春雪と私は家でも顔を合わせることがなくなった。

遊びに来ても、あきは姉ちゃんの部屋に直行してしまい、私は話しかけるチャンスもなかった。

父親や母親、かずは姉ちゃんも春雪のそんな態度を気にするでもなく、むしろ、私と春雪を近づけないようにしているように見えた。


私が3日後に控えた中間テストの勉強をしていると、窓の外から車の音が聞こえた。

私はすぐに春雪だとわかった。

窓から外をのぞくと、あきは姉ちゃんを送ってきたところのようだった。
テスト前に教師でもデートとかするんだ。

なんて寂しさと心細さを抱えながら2人を見ていた。

本当なら、私があの助手席に乗るはずだった。

もし、春雪と恋に落ちるのがもう少し早ければ。
後悔しても後悔できる問題ではなくて。

私は嫌な気持ちを振り払うように窓から離れようとしたそのときだった。

チャリン。


と何かが地面に落ちる音がした。

私はまた視線を窓の外に移す。

街灯の下で、あきは姉ちゃんと春雪が抱き合っていた。

あきは姉ちゃんは春雪の体に腕を回し、激しいほどのキスを繰り返した。
私はもう頭の中が真っ白で。
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