First Kiss〜先生と私の24ヵ月〜
「あれ、紅、どうしたの?」
「どうしたの、じゃないよ。心配して後つけてきたんじゃない」
「そうなの?」
「そうだよ。だっていろは、私に何も相談してくれないんだもん」
「ああ、ごめん」
「ここで井上先生と会うんでしょ?」
私はうん、と曖昧にうなずくと、
「でもわからない。もしかしたら、ハルは来ないかもしれないし」
「何言ってるの?信じてあげなよ!!」
私は大空に向かって手を広げて、
「ねぇ、紅。覚えてる?私たちが小学生のときのこと」
紅はこっくりとうなずく。
「あの頃ね、私、本当に一人ぼっちだったの。紅以外に親しい友達も少なかったし。家族にはいつも愛されてない、って感じてた」
紅は黙っている。
「そんなときにね、ハルは私を見つけてくれた。ずっとそういう存在が現れるのを、私は待っていたのかもしれない。シンデレラじゃないけどさ」
「いろは…」
私は屋上の手すりにつかまり、体を支えると、
「でもシンデレラだって最後は本当に幸せになれたのかどうかは誰にもわからないじゃない?もしかしたら、王子様が浮気したりして」
「そんなこと」
「あはははは、なんか私すごいネガティブになってるね」
「どうしたの、じゃないよ。心配して後つけてきたんじゃない」
「そうなの?」
「そうだよ。だっていろは、私に何も相談してくれないんだもん」
「ああ、ごめん」
「ここで井上先生と会うんでしょ?」
私はうん、と曖昧にうなずくと、
「でもわからない。もしかしたら、ハルは来ないかもしれないし」
「何言ってるの?信じてあげなよ!!」
私は大空に向かって手を広げて、
「ねぇ、紅。覚えてる?私たちが小学生のときのこと」
紅はこっくりとうなずく。
「あの頃ね、私、本当に一人ぼっちだったの。紅以外に親しい友達も少なかったし。家族にはいつも愛されてない、って感じてた」
紅は黙っている。
「そんなときにね、ハルは私を見つけてくれた。ずっとそういう存在が現れるのを、私は待っていたのかもしれない。シンデレラじゃないけどさ」
「いろは…」
私は屋上の手すりにつかまり、体を支えると、
「でもシンデレラだって最後は本当に幸せになれたのかどうかは誰にもわからないじゃない?もしかしたら、王子様が浮気したりして」
「そんなこと」
「あはははは、なんか私すごいネガティブになってるね」