私の好きな人
『連絡なしに帰りが遅くなって…男と飯でも行っていたのだろう!』

予定外の残業で、彼の家に行くのが遅くなってしまった夜。

既に彼の目は嫉妬と疑念の炎が透けて見えるかのようでした。

『残業になっちゃって。明日までに急ぎで準備しなくちゃならない書類があったの』

言い訳をすれど、彼の表情は変わらず。

それもそのはず。

彼にとって理由なんかは、どうでもいい事。

私を罰し罵る理由であれば、言い訳なんかどうでもよく、時間の無駄なのです。
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