理想の彼氏


「ねぇね!
二人の出会い聞かせてよ」

そう言われて気付いたが
彰とは昨日会った
ばかりだったんだ…

彰が克哉さんに
話している間、
この事をぼんやり
考えていた

「…へぇ~!
彰がねぇ……」

克哉さんが
驚いた声を上げた

『彰って…どんな人?』

克哉さんに私は
唐突に質問した

「どんな人って……
こんな人?(笑)」

克哉さんは笑いながら
彰を指指した

『そうじゃなくて、
克哉さんから見た彰を…』

「何をいきなり
そんな事を聞き出す?」

彰が私の顔を覗き込んだ

『だって…私達昨日
会ったばかりだし
彰の事何も
知らないじゃん』

彰は私を見つめて、
真剣に言った

「確かに、俺も
奈々の事を知らない
だけど、お互い何か
惹かれる物があった
だから今こうして
恋人なんだろ?
これからも、今までも
お前しか知らない俺を
沢山見てるんだ。
それで俺は充分かと
思ってんだけど
奈々は違うのか?」

クールな彰がそんな事を
言うとはびっくりして、
私も克哉さんも
目を見開いて
彰を見ていた


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