理想の彼氏

「…とりあえず
今日は帰るか?」

『うん』

最高に幸せだったのに
一気に萎えてしまった…
厄介な関係だなぁ、
なんて考えながら
家に着くと、すぐに
眠りに着いた


―翌朝、また
声をかけられた
なんだか、誰だか
分かってしまうのが嫌だ

「昨日はごめんね!」

隼人は眉毛を垂らして
申し訳なさそうな
顔で謝ってきた

『いいよ、私こそ
あんなシーン見せて
ごめんだし』

「…あぁ、うん
まさか兄貴だなんてな~
ショックだな」

『ショック?』

「だって俺、ずーっと
加藤さんの事
好きだったし
兄貴に呆気なく
持ってかれちゃあなー
しかも、そんな身近に
いられちゃ、
諦めれるかな?」

イタズラっぽく
笑ってみせた顔が
彰に似ていて、
少しドキッと
してしまった…

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