理想の彼氏
彰side
朝、珍しく奈々から
電話がかかってきた
今日は生徒から
相談を持ちかけ
られているから
少し遅くなる事を伝えた
そして今は、教室で
その生徒を待っていた
早く来ねーかなぁ~
会う時間減るだろ
まぁ、先生だから
仕方ないけどな…
「先生♪」
顔を上げると、
生徒が今から相談をする
ような子だとは
思えないような
顔で入ってきた
「おぉ、山口。
相談ってなんだ?」
山口は、俺が座っている
席の前に向かい合わせに
なるようにして座った
「……先生。
あたし、恋しちゃった」
「……………………
は???」
山口は上目使いで
俺を涙目で見てきた
「先生……好き」
はぁぁぁぁぁぁあ?!!
「ちょっと待て!
相談じゃなかったのか?」
「相談だよっ?恋の」
「‥俺は生徒からの
告白は聞けないから」
山口は悲しそうな顔で
俺を見上げる
「なんで?生徒だから?
そんなのひどいよ!」