理想の彼氏
「あのな、そう
言ってきた奴は沢山いた
だけど、どいつも
そのうち同級生と
付き合うんだ
所詮お前らは大人の
若い男に
憧れてるだけだよ」
山口は悲しそうに言った
「…あたしがこの学校の
生徒じゃなかったら
少しは女として
見てくれてた?」
その言葉に、奈々が
浮かんだ
「そうだな…
もしかするとあったかも」
その言葉に山口は
泣きながら
教室を出て行った
……奈々……
俺は、すぐに
奈々に電話をかけた
しかし、繋がらない…
ため息を吐いて、
学校を出た
『彰~~~っ!!!』
聞き覚えのある声に
反応して振り返ると、
奈々がニコニコしながら
校門で手を振っていた
「お前…なんで‥‥?」
『へへっ、暇だから
来ちゃった♪』
その顔があまりにも
愛しくて、学校の前
なのに、思いきり
奈々を抱き締めた