理想の彼氏
私は慌ててその美男子を
見上げてお礼を言った

『あの!ありがとう
ございました。
本当助かりました』

ゆっくり、その美男子は
茶色く、切れ長の
透き通るようなキレイな
目をこちらに向けた

「口悪いの直した方が
いいんじゃない?」

そう言って去って
行こうとする男を
慌てて引き止めた

『待ってください!』

また気だるそうに
振り返った

『あの…お礼したいんで
連絡先教えてください』

その美男子は無表情で
じっとこっちを見て
しばらくしてから
近寄ってきた

「携帯貸して」

大人しく携帯を渡すと
何やらボタンを
打ち出して、
しばらくすると
携帯を返された

???

私の不思議そうな
顔を見ると、男は

「俺の番号
入れといたからかけて」

そう言うと
だらっとしながら
歩いて行った

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