理想の彼氏
彰に言われた通り、
鏡を見てみると、
赤い物が残っていた…
……っキスマーク!!!
恥ずかしくて、
だけど隠せなくて
仕方なく、
トイレから出ると
今一番会いたく
ない奴に会った
「あれ、加藤さん」
隼人は私の異変に
すぐ気づいた
「顔、赤いけど……」
ふ、と私の首筋を見た
「……なるほどね
兄貴とトイレにいたんだ」
『別に、
やらしい事なんか
してないから』
「へぇ…
てゆーかその格好は
そりゃ兄貴もやばいよね」
『あんた、なんか
今日キャラ違う
キモイよ』
隼人は、ふっと笑って
去って行った
どうしよう…
やっぱ分かるよね
彰のバカ~~~っ!!
心の中で叫びながら、
奈々は教室へと急いだ
教室に着くと、
真っ先に有紗の
ところに向かった
「………何」
有紗はいきなり
走ってきた私を
怪訝そうに
座りながら見上げた
『…有紗~どうしよう』