理想の彼氏

迷路



私は幸せになりたい
だけなの―…



「…………何?」

私は今、有紗の顔を
見つめている
そんな私を怪訝そうに
有紗は見た

『何か良いこと
あったでしょ?』

有紗は顔を赤らめて

「は?そんなの
ないし!!」

と手を横に振った

『じゃあなんでそんな
乙女になってんのっ!』

有紗は最近、
化粧をしだしたり
髪をクルクルと
巻いてみたり、
突然オシャレに
なったのだ

しかも、
幸せそうな顔をして…

「乙女って……
何言ってんの?(笑)」

(笑)じゃない!!!
思いっきり
私、恋してます
オーラ出てるっつーの

『私を騙せると
思ってんの?
白状しろーっ』

グワングワンと
肩を回すと有紗は
降参!と叫んだ

「好きな人が…
出来た」

やっぱりな!

『誰?』

「…それは、ちょっと
言えないけど」


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