理想の彼氏


『待って!
もしかしたら私は
やっぱり彰を取って
期待だけさせるだけかも
しれないから…』

「勝手に期待して
勝手に落ち込むなら
別にいいだろ?」

『…………………』

優しい隼人君
強引ではっきりしてる彰
分からない
惹かれてる物が
違い過ぎる
私はどっちを
望んでるの?

『…傷つけるかも
しれないよ?』

「傷つかない恋なんて
あんまないと思う」

確かに…

納得してしまった

黙っていると、
隼人君は私の頭を
優しく撫でて、
小さく言った

「待ってるから。
ゆっくり考えて」

そして、教室を
出て行って遠くなる
足音を聞いた

その足音を聞きながら
私は、決意した

彰とも話そう


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