理想の彼氏


隼人君は一瞬
寂しそうな顔をして
頑張って、と一言言って
先に下駄箱を出た

隼人君は今、何を
思ったのだろう…

私も慌てて後を追った

彰の学校に行って、
こっそり職員室を
覗いてみると
沢山の女子生徒に
囲まれている
彰を見つけた

私も、もしかしたら
あの中にいたのかも
しれないんだよね‥‥

切なくなりながら
校門に歩いていると、
肩を掴まれた

!?

驚いて振り向くと、
知らない同じ歳くらいの
男子が二人立っていた

『…何?』

「あんたもしかして
加藤奈々?」

なんで知ってんのよ。

『……………………』

「やっぱり!
初めて生見た~!!
まじで綺麗じゃんっ
ねぇ、彼氏いんの?
つーか彼氏待ち?」


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