俺だけ見てろよ。~幼なじみに恋してる~
信号待ちで自転車を停めたタイミングで、レオが振り返る。


「しばらく飯作って。他の家事は男でするから。遠慮すんな」


遠慮って!


あたし、かなり分が悪い気がしますが。






「ヤダ……」


「なんでだよ、いーじゃん。洗濯は俺、掃除は兄貴がやるって」


え! 雄くんが?


「そんな、悪いよ」


「最近体がなまってるし、ちょうどいいって」


「っていうか……雄くん、あたしのことなにか言ってた?」


おそるおそる聞いてみると。


「『そういえば、姫ちゃん今どうしてるのかな?』とは言ってたけどな。


ちょうどいい機会だし、兄貴に姫乃として、その姿見せれば?」



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