血だまりの少女
「私は調査に来たんです。まさか閉じ込められるとは……」
赤野の捜索で来た事は伏せ、苦笑いを浮かべながら二宮の事を思い出す。
1人でどこを調べに行ったのだろう。
頼りない相棒を思い浮かべながらも、引き出しを調べる手と目は止めなかった。
どの引き出しも空か、何も書かれていない紙やノートしか入っていなかった。
「本棚には特に何もなかったよ」
赤野が本をあった場所に戻しながら、こちらを見る。
「こっちも何も無さそうね……」
最後の引き出しの中身は白紙の紙が大量に入っているだけだった。
何か書かれていないか確認するために、引き出しから紙の束を取り出す。