血だまりの少女
「あー、みなちゃんの事?」
『いや、その子じゃなくて、えっと……あらヤダ、日記に書いてあった名前をど忘れしちゃったわ……』
「え、みなちゃんじゃなきゃ今はちょっと思い出せないわ……」
『まぁ、この話は日記帳見ながらゆっくり話しましょ。お父さんも早く帰ってこいって言ってるわよ』
「分かった。週末に帰れたら帰るよ」
『それじゃ楽しみにしてるわね。お仕事頑張って』
「ありがと。それじゃ」
電話を切り、二宮の元に戻る。
「おまたせ」
「随分早かったスね。別に気にしなくても良かったんスけど……」