血だまりの少女
二人が頷いて同意をする。
アロマキャンドルを置いた四角い机に閉じた日誌を置いた。
「一階は甲冑が徘徊してるから気を付けないと」
「お、俺は太ってるし、見つかったら二人も危険だから、ここに残った方が良いと思うんだ……」
塚本は甲冑が居ると聞いて、体型を理由に安全なこの部屋に留まろうとし始めた。
確かに甲冑に見つかったら、丸々と太った塚本が最初に殺されてしまうだろう。
自分は殺されないよう私たちに危険な一階に行ってカギを取って来させようとしている。
そこまで考えていないにしても、自己中心的な申し出だと思う。
「だめだよ」
私よりも先に赤野が塚本の卑怯な提案を却下する。