血だまりの少女

「うん」

「もう大丈夫だから」

「うん」

「……もう放してもらえないかしら?」

「うん」

返事だけで、赤野は腕を退かすどころか、抱きしめる力を強めた。

「調子に乗るな!!」

私を抱きしめる腕に掴みかかり、背中から赤野を引き剥がした。

「冗談だよ」

怒る私を見て、赤野はクスッと笑った。

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