血だまりの少女
顔は見せず、声だけで安全を知らせる。
“一応”と言ったのが気になるが、命の危険は無さそうなので、私は骨だらけの部屋を調べ始める。
「小さい骨ね……」
転がっている骨はどれも短く華奢で、頭蓋骨は薄い骨で出来ていた。
おそらく子供の骨だろう。
真っ白い骨や、劣化して折れた骨、蜘蛛の巣が張った頭蓋骨など様々だった。
異臭はしないが、重たい空気が漂っている。
「どこから調べれば良いのかしら……」
しゃがみ込み、足元の頭蓋骨を見つめる。
手を合わせ、小さな頭蓋骨に触れる。