血だまりの少女
はじまり
お母さんもお父さんも私を見ると嫌な顔をした。
2人から生まれたはずなのに、私は2人と違っていた。
他の人とも違っていた。
みんな口を揃えて私をバケモノだと気味悪がった。
そんな一人娘の私は、財閥の恥だった。
だから2人は森の中に大きなお屋敷を建てた。
表向きの理由は、私の体が弱いから空気の綺麗な所で過ごせる様に、である。
だから財閥の家紋を彫ったのだ。
本当は私を隠す為だけのお屋敷なのに。
そんなお屋敷には私とお手伝いさんが2人。
お金の為に働いているだけで、私の事を好いてはいなかった。
なぜ私はこんな姿で生まれてきてしまったのだろう。
もっと愛して欲しかった。
いっぱい友達が欲しかった。
容姿のせいで、私は独りぼっちなの。
私はここにいるよ。