血だまりの少女
女の子は自分が歩み寄ると、気味悪がられるのを知っていた。
友達になろうとしても、一緒に遊ぼうとしても、誰も女の子の隣には立たなかった。
女の子を指差し、気持ち悪いと罵った。
両親ですら女の子の存在を嫌っていた。
女の子は傷付くのを恐れ、森の中に閉じこもった。
だから女の子は自ら歩み寄らなければ傷付かないと知っていて、少女にそう言ったのだ。
少女を森の出口に案内しようと、女の子が一歩前へ出ると少女はそれを止めた。
驚く女の子の赤い瞳を真っ直ぐ少女は見つめた。
『へんじゃないよ。すごくキレイだとおもう』
少女は真剣な眼差しだった。