血だまりの少女
あの部屋の人骨は、おそらく行方不明になった子供たちや捜査に向かった大人たちの物だろう。
俺が見た左側の部屋には無かったが、折笠さんが調べた右側の部屋には目の前で殺された谷原さんや塚本さんの骨があったかもしれない。
もし折笠さんが殺されて連れて行かれたなら、死体があるのは4階の部屋しか考えられない。
でも俺は階段を登るつもりはなかった。
折笠さんが殺されたのなら、俺もこの場で殺されるべきだ。
それに殺す為に待ち伏せをしていたのなら、鉢合わせした時に殺せばいい。
なのに俺は意識を失っていただけだった。
なら折笠さんもどこかで生きているのではないか。
そう信じよう。
“独り”には慣れているが、突然“一人”になってしまうと心細くなってしまう。