血だまりの少女
私は巨大な黒バラの体とも言える太い茎が生えていた地面を覗く。
爆発の衝撃で地面も抉れてしまい、大穴を作っている。
「ん?」
よく見れば、穴は徐々に小さくなっているが、穴は地下深くまで続いているように見える。
「赤野君、ちょっと来て!」
イバラを見上げながら唸っていた赤野を呼び、穴を見てもらう。
「どう思う?」
「どうって……まさか入る気?」
赤野は眉を寄せて眉間に深い縦ジワを作り、あからさまに嫌な顔をする。
「他に道は無いわ。調べてみる価値はあると思うの」