血だまりの少女
「うっ……ひどい臭い……」
正方形の狭い部屋は壁も床も天井も全て冷たいコンクリートで造られていた。
臭いの原因は、部屋の中央にある肉片だった。
部屋のロウソクの炎に照らされて不気味に光っていた。
何かで潰されたのだろう、腐敗した肉は床に広がって、こびり付いていた。
「何て書いてあるのかしら……」
扉の向かいの壁に紙が貼ってあり、小さな文字で何か書いてあるのが見える。
腐敗した肉片を踏まない様にして、張り紙の前に移動した。
【上を見て】
「……上?」