血だまりの少女
それだけなら良かったのだが、強い力で締め上げられたせいで内臓が少し損傷しているらしい。
骨は奇跡的に折れてはいなかったが、トイレ以外はベッドで安静にしているよう言われてしまい、病室から自由に出ることが出来ないでいた。
昨日、担当看護婦に赤野の病室を聞いたのだが、抜け出したら困ると言われて教えてもらえなかった。
話では赤野も無事らしいが、顔を見ないと心配ばかりしてしまう。
「はぁ……」
きっと今日も病室から出る事は許されないだろう。
私はテレビスタンドを動かし、ベッドに座る自分の前にテレビを持ってくる。
「家より快適だわ……」
私はテレビの電源を点けた。
『おはようございます』