血だまりの少女
小学校の勉強は鉛筆を動かすのも面倒だと感じるほど、俺には簡単だった。
問題が分からない友達や勉強が苦手な隣の席の子に、先生よりも分かりやすく教えてあげた。
中学に上がっても、俺は勉強を教えてあげた。
最初は“ありがとう”と感謝される事に喜びを感じていたと思う。
テスト前は、放課後に勉強会を開いていたくらいだし。
ただ、同じ質問をされたり、英語の発音が違ったり、応用が出来なかったりされて、俺はイライラしていた。
だんだんと俺は勉強を教えることを、苦痛に感じていた。
もちろん授業も。
高校になれば勉強は難しくなると思い、偏差値の高い高校に入学した。
でも俺の期待は裏切られた。