血だまりの少女
廊下を進み、天井が落下した部屋を通過する。
分かれ道は無く、廊下の突き当たりまで行くと、右側に扉が一つ見えた。
この扉も谷原が隠れていた部屋と同じ、無印の茶色の扉だった。
青い扉には何か意味があるのだろうか。
「開けるよ?」
赤野はドアノブに手を掛ける。
「あのッ!見回りがッ!!」
背後を気にしていた谷原の泣きそうな声に、私と赤野は薄暗い廊下に視線を移す。
真っ直ぐの廊下の先に蠢く赤い光が2つ。
一瞬だけゆらゆらとしていた赤い光の動きが止まり、私と目が合った様な気がした。