血だまりの少女

垂れてきていたのは汗でもなく血でもなかった。

溶けた皮膚だったのだ。

頭皮だけではなく、溶けた皮膚をすくった指先や腕などの皮膚が溶けていた。

「ぃゃぁぁぁあああああッ!!」

思わず反射的に叫んでしまったが、瞬時に口内の唾液が蒸発する。

皮膚が溶け、肉が剥き出しになる。

血管が溶け千切れ、そこから真っ赤な血液が溢れ出す。

その血液はお湯が沸騰している時と同じ様に、表面の気泡がふつふつと弾ける。

それはまるで火山岩の隙間から流れ出したマグマの様だった。

熱い熱い熱い……!!


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