君とのキスの意味
「千晶ちゃん、行こうか」

「塚本さん、すみません」

青白い顔で、ずっと眉間にシワを寄せている千晶ちゃん。

水野君は、なんかフワフワした感じだったけど、千晶ちゃんは、ズーンと重い雰囲気。

多分、気持ち悪いだけなんだろう。

水野君と同じように、トイレに連れて行って吐き、口を濯いで、座敷に戻る。

落ち着いた所で、お店を出ようとするんだけど、そうすると、どちらかが気持ち悪くなる・・・

俺がトイレに連れて行き、もう一人を高野主任達が介抱する。そんな時間が、一時間近く過ぎてしまった。

水野君と千晶ちゃんは、自分の状態よりもお互いの事が気になるみたいで、そっちばかりを心配していた。

水野君をトイレに連れて行く。何度かえずいたが、吐く物も、もうないのだろう。

洗面台で口を濯ぎ、ペーパータオルで口元を拭く。一連の動作の後に洗面台から離れたら、すぐに水野君がしゃがみこんでしまった。

「おっと！」

「つかもん、ねむいれす」

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