君とのキスの意味
俺は前に、水野君の家の場所をなんとなく聞いていた。水野君がちゃんと目を覚ますのかも心配だったので、タクシーで送って行く事にする。

お店の人に迷惑をかけた事を、4人で謝った後、店を出た。

結局、タクシーにも俺が抱えて水野君を乗せる。

「塚本、最後まで悪いな」

「塚本、頼むぞ」

両主任に見送られて、タクシーは発進した。

無事、水野君の家に到着する。水野君、起きるかな・・・?なんて心配していたら、千晶ちゃんが「パチン!」と平手で水野君の頬を叩いた。

「・・・んっ!?」

俺は固まったが、水野君はパチッ!と目を覚ました。

「沙映、家に着いた!」

「は~い・・・」

2人はタクシーから降りると、タクシーの中の俺に、深く頭を下げた。

「塚本さん、今日はたくさんご迷惑をかけて、すみませんでした!」

「ごめんらさいっ!」

水野君の事は、まだ心配だったけど、2人が玄関の中に入ったのを見届けて、タクシーを出してもらった。

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