君とのキスの意味
やべえ、なんかニヤける・・・

「ごめん。でも、なんか嬉しい」

素直な気持ちを口にした。でも、すぐに気を引き締める。

「なんで水野君に誤解されるような事になったのか、話すから聞いてほしい。白石さんの許可ももらえたし」

「はい・・・」

水野君は、ゆっくり頷いた。

一応、これから話す事を誰にも言わないように口止めする。

水野君は「もちろん言わない!」と約束してくれた。

うん、信じてるから、話すんだけど。

うまく話せるか自信はないけど、言葉を選びながら、ゆっくりと話す。

本屋の駐車場で、偶然、白石さんと会い、助ける形になった事から話し始めた。

白石さんが、県外で働いていた時の事はいいだろう。

必要な事だけを、慎重に考えながら、言葉を続ける。

水野君は静かに、時折、眉根を寄せながら聞いていた。

「白石さんは親友の為に身を引くという事で、本当にいいんですか?」

水野君がそう言った時、ハッ!とした。俺も、同じ事を言ったから。

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