君とのキスの意味
野球大会の日に、俺と白石さんが抱きあっていたとか、名前で呼びあっていたとか・・・

やましい事はしていない!でも、思ったように説明できてない。

なんとなく、追い詰められているような気分になる。

そんな俺を見て、水野君が笑った。

「わかりました。白石さんの元カレと、会ったんですか?」

「ああ・・・翌週の土曜日に会って、話をして、大丈夫かなあって思った。それで、俺の役目はおしまい!」

そう、苦笑して言った。

白石さんからの着信を、水野君は、やっぱり気付いていた。

本当に、どうしてこう、タイミングが悪いのか・・・

でも、これで一通りの事は話したから、いいはずだ。俺はそう思ったんだけど・・・

「白石さんと会ったのは、元カレに会った時がさいごですか?」

再び、水野君が口を開いた。

「ん?そう・・・あっ、もう一回だけ会ったな・・・」

「どうして?」

「『白石さんとの事、誤解を解きたい人がいるから話してもいいか』て」

「それだけ?白石さん、了解してくれましたか?」

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